加工でんぷんってなに?正体をやさしく解説
カテゴリ: 食のこと
食品の原材料表示でよく目にする「加工でんぷん」。
カップ麺やお菓子、ソース、冷凍食品など、さまざまな加工食品に使われていますよね。
でも、「でんぷんを加工する」ってどういうこと?と思ったことはありませんか?
今回は、そんな加工でんぷんの正体や働き、安全性について、わかりやすくご紹介します!
そもそも「でんぷん」って?
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でんぷんとは、主にじゃがいも・トウモロコシ・米・小麦といった植物に含まれる炭水化物(多糖類)です。
私たちが普段食べているごはんやパン、麺類にも多く含まれていて、大切なエネルギー源として知られています。
ただし、天然のままのでんぷんは、水に溶けにくかったり、加熱や冷却によって固まったり離水したりする特徴があります。
そのため、加工食品にそのまま使うには少し不便な点があるのです。
加工でんぷんってどんなもの?
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加工でんぷんとは、こうした天然のでんぷんに物理的・化学的・酵素的な加工を加え、食品に使いやすい性質を持たせたものです。
具体的には、以下の3つの方法で加工されます。
物理的加工
熱や圧力をかけることで、でんぷんの保水性や溶解性を高めます。
化学的加工
酸やリン酸などの薬品を使ってでんぷんを反応させ、耐熱性や耐冷凍性、粘りの調整などを行います。
酵素処理
特定の酵素によってでんぷんを分解・改質し、粘度の調整や糖化しにくくする働きを持たせます。
ちなみに、加工方法によって「食品」として扱われるか、「食品添加物」として扱われるかも変わってきます。
化学的な処理を行った11品目は「食品添加物」、 物理的・酵素的な加工だけ行われたものは「食品」として分類されています。
加工でんぷんの役割って?
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加工でんぷんは、加工食品の品質や食感を整えるために、さまざまな役割を果たしています。
増粘・とろみづけ
ソースやスープにとろみを加え、口当たりをなめらかにします。
安定剤
冷凍・解凍しても食品が分離せず、見た目や品質をキープします。
保水・結着
焼き菓子やパンのしっとり感を保ったり、ハムやソーセージの材料をしっかりつなげます。
食感の改良
麺類にはもちもち感を、スナック菓子にはサクサク感を与えます。
こうした働きにより、私たちがいつでもおいしく食べられる安定した品質の食品が作られているんですね。
安全性は大丈夫?
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加工でんぷんの安全性は、国の専門機関によって、国内外で評価されています。
とくに「食品添加物」として使用されるものは、科学的データに基づいて安全性が確認されており、使用できる食品の種類や量にも厳しい基準があります。
現在のところ、通常の食生活の中で摂取する量で健康への懸念はないとされています。
ただし、どんな食品でもそうですが、大量に摂りすぎると消化不良や下痢などの原因になることも。
また、原料にトウモロコシや小麦が使われている場合は、それらのアレルギーがある方は注意が必要です。
「無添加」との関係は?
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「無添加」や「添加物不使用」と表示されている商品では、「食品添加物」としての加工でんぷんは使用されていません。
その代わりに、「食品」に分類される加工でんぷんや、増粘多糖類(例:キサンタンガムなど)が使われることがあります。
添加物を避けたい方は、表示をよく確認しながら、自分の好みや体質に合った商品を選ぶのが大切ですね。
加工でんぷんはおいしさを支える縁の下の力持ち
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加工でんぷんは、でんぷんをより使いやすく加工することで、食品のとろみや食感、品質を整える大切な存在です。
その安全性はしっかりと評価されており、適切な範囲で使われる限り、安心して口にすることができます。
私たちの食卓を支えてくれる、名脇役ですね!