その乾杯、実はNG?差がつく洋食マナーとその理由
カテゴリ: ライフスタイル
ちょっと良いレストランに行くたびに、「このフォークはいつ使うんだっけ…?」と不安になることはありませんか?
今回は、洋食レストランでの基本マナーを、理由とともにわかりやすくおさらいします。
スマートな振る舞いを身につければ、食事の時間がもっと素敵になりますよ!
カトラリーの正しい順番とサイン

テーブルにずらりと並ぶナイフとフォーク。
ルールは意外とシンプルで「外側から順番に使う」だけです。外側にあるものの方が手に取りやすいので、これは覚えやすいですね。
少し手を止めたいときは、ナイフとフォークをお皿の上でハの字に置くと、「まだ食べていますよ」のサイン。
この置き方は、すぐに持ち直せて食事を再開しやすいだけでなく、見た目にも「開いている=続きがある」というニュアンスを持つことから生まれた文化だと言われています。
一方、食事が終わったらナイフとフォークを揃えてお皿の右下(時計の4時方向)に置きましょう。
こちらも、ナイフとフォークが「片付けやすい=食べ終わり」のサインとして定着したものです。ウエイターさんも揃っている方が下げやすいですよね。
グラスは音を立てないのがエレガント

ワイングラスなど脚付きグラスは、脚を持つのが基本。
手の温度で飲み物の風味が変わらないようにするためです。
そして乾杯の場面では要注意!
ついグラスを「カチン」と合わせたくなりますが、高級グラスは繊細で割れやすいため、実はNGマナー。
相手の目を見て微笑みながら、グラスを軽く掲げるだけで十分に気持ちは伝わりますよ。
意外と知らないナプキンの隠れルール

席に着いたら、ナプキンを軽く二つ折りにして膝へ。
口元を拭くときは、汚れが目立たないよう内側を使いましょう。
また、中座するときは、軽くたたんで椅子の上に。
テーブルに置くのはNGです。
これは、ナプキンがテーブルのほこりや汚れに触れてしまうのを避けるためで、衛生面を考えたマナーでもあります。
また、椅子の上に置くことで「ちょっと席を外しています」という意思表示にもなるんです。
そして、食後は軽く崩してテーブルの上に置きましょう。
きれいにたたんでしまうと「料理に満足できなかった」というサインに。
あえて崩しておくことで、「美味しくて最後まで夢中だった」という気持ちを表せるんです。
パンとスープはこうする!

パンは一口サイズにちぎってからいただきます。
そのままかじるのは、口元が見えたり音が立ったりして上品さに欠けるため、レストランマナーでは基本的にNGとされています。
スープに浸すのはカジュアルな場以外では控えるのが無難です。
スープはスプーンで奥から手前にすくい、音を立てずにいただきましょう。
これは、スープをこぼさずテーブルを汚さないためであり、また周囲に不快な音を立てないためのマナーでもあります。
熱いからといって「フーフー」するのも避けたいところ。
口をすぼめて息を吹きかけると、飛び散ったり音が立ったりしやすく、周囲への配慮の観点から好ましくありません。
最後はお皿を少し傾けると、スープを最後まで無駄なくきれいにいただけます。
メインディッシュを美しく味わうコツ

肉料理
お肉は左側から一口大に切り分け、その都度いただきます。
ナイフは寝かせ気味にしてスッと切るのがコツ。
付け合わせの野菜と一緒にフォークにのせれば、味のハーモニーも楽しめます。
また、焼き加減が好みと違っても「焼き直し」は避けましょう。
シェフへの敬意を欠く行為とされるため、注文時に好みをしっかり伝えておくのが大切です。
魚料理
骨や皮を丁寧に取り除きながら、一口大に分けていただきます。
身を裏返すのは、盛り付けの美しさを損なうためNGです。
骨や皮は食べても構いませんが、硬い部分や食べにくい場合は無理に食べず、食べ終えたものはお皿の奥にまとめておくと上品に見えます。
こうすることで、テーブル上がすっきり保たれ、周囲の人にも配慮したスマートな食べ方になります。
服装・会話・会計もマナーの一部

フォーマルな場ではジャケットやワンピースを、カジュアルなお店でも清潔感を意識しましょう。
香水は控えめにして、料理の香りを邪魔しないのがマナーです。
また、スタッフへの笑顔の挨拶や、控えめな声での会話もその場を心地よくします。
会計の際も、カードを事前に用意しておくなど最後までスムーズな対応を心がけたいですね。
基本のマナーをマスター!
洋食マナーはおさらいできましたか?
小さな所作の積み重ねが、その場を特別なひとときにしてくれますよ。