世界最強の発酵グルメ!?韓国の挑戦状「ホンオフェ」
カテゴリ: 食のこと
世界には、私たちの想像を軽々と超えてくる料理があります。
見た目がユニークなもの、食感が不思議なもの…。
しかし、その頂点に君臨し、数々の食通たちを唸らせ、時には悶絶させてきた「香り」の王様がいることをご存じでしょうか。

その名はホンオフェ(홍어회)。
今回ご紹介するのは、韓国が誇る、あまりにも強烈な発酵グルメです…!
ホンオフェって何者?
ホンオフェの「ホンオ」は韓国語で「ガンギエイ」という魚のこと、「フェ」は「刺身」を意味します。
つまり正体はガンギエイの刺身なんですね。
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魚を壺や容器に入れ、涼しい場所で約10日〜数週間かけて発酵させる、独特の製法が特徴です。
「発酵」と聞くとチーズや納豆を思い浮かべるかもしれませんが、ホンオフェの匂いの源は魚の特殊な生理にあります。
ガンギエイは腎臓や膀胱を持たず、尿素を体全体に蓄えて排出します。
死後、発酵が進むとその尿素が分解され、強烈なアンモニア臭を放つのです。
その香りは、しばしば「公衆トイレの匂い」と例えられるほど…!
初めて食べる人にとっては、その強烈な香りと味わいはまさに「試練」と言えるでしょう。
最強の布陣「サンハプ」で迎え撃つ!
では、この強烈すぎるホンオフェを韓国の人々はどう食べるのでしょうか。
おすすめは「サンハプ(三合/삼합)」という最強フォーメーションです。
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主役:ホンオフェ
アンモニアの刺激とコリコリとした軟骨の食感を持つ強者。
相棒:ポッサム(茹で豚)
とろりとした脂の甘みで、ホンオフェの刺激を優しく包み込む包容力の塊。
戦友:ムグンジ(古漬けキムチ)
しっかり発酵した酸味が全体を引き締め、後味をさっぱりとさせる名サポーター。
この三者をサンチュやエゴマの葉にのせ、ニンニクや味噌を添えて一気に口へ放り込みます。
涙目になりながらも、コリコリとした食感を楽しみ、ポッサムとムグンジの助けを借りて飲み込む。
すると、どうでしょう。
喉を通った後、すっと香りが引き、口の中には意外なほどの旨味の余韻が残るのです!
韓国のホンオフェ愛好家は口をそろえてこう言います。
「最初は無理だと思った。でも三回食べたらもう虜さ」
ホンオフェには、謎の中毒性があるのかもしれません。
一口食べれば一生の思い出に
ホンオフェは、ただ臭くて変わった料理ではありません。
もともとは港から遠い内陸部へ魚を運ぶための保存食として生まれた、生活の知恵の結晶です。
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また、ホンオフェを囲む酒宴は単なる食事の場ではなく、友情や家族の絆を深める大切なコミュニケーションの時間。
食べること自体が儀式であり、楽しみ方も地域や家庭によってさまざまです。
もし韓国を旅する機会があれば、ぜひ勇気を出してホンオフェの扉を叩いてみてください!
あなたの常識を覆す、最高の発酵グルメが待っています。