第4話:ビリーズブートキャンプ登場!「キレイは中から」に目覚めた2000年代
カテゴリ: ライフスタイル
価値観が変わったダイエット元年
2000年代、日本のダイエットの歴史は大きな転換点を迎えました。
「ただ痩せる」という目標から、「健康で美しくあること」へと、人々の意識が劇的にシフトしたのです。
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今までの第1話〜第3話では体重の数字や見た目のスリムさが優先されがちでしたが、この時代は「体の中からキレイに」が合言葉。
その背景には、何があったのでしょうか?
多様化する食事法と、メディアへのリテラシー向上
この頃も、いろいろな食事法が流行りました。
まず「キャベツダイエット」。
食事の前にキャベツを食べて満腹感を得つつ、食物繊維で胃腸を整える手軽な方法が人気を博しました。
また、ご飯やパンを控える「炭水化物抜きダイエット」も大きな注目を集め、現在の糖質制限ブームの礎を築きました。
一方で、この時代の健康情報には過熱感や誤解も生まれました。
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例えば、あるテレビ番組で「納豆の健康効果」が大きく取り上げられ、一時的に全国の店頭から納豆が消えるほどのブームに。
ところが後に、その番組内容が捏造だったと判明し、放送界全体を揺るがす騒動に発展したのです。
こちらは大きな社会問題として取り上げられましたね。
覚えている方も多いのではないでしょうか?
こうした健康情報が過剰に拡散される中で、誤った情報や誤解も広がり、人々のメディアへの不信感やリテラシー向上の必要性が強く意識されるようになりました。
「本当に身体にとって良いものは何か」を自ら考えるきっかけとなった時代でもあるのです。
ビリーズブートキャンプが社会現象に
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自宅でのエクササイズも大きく進化しました。
特に2007年に日本中を席巻したのが「ビリーズブートキャンプ」!
アメリカ発の短期集中型エクササイズDVDで、そのハードな内容と確かな効果、そしてビリー隊長の熱いキャラクターが話題沸騰。
多くの芸能人が挑戦したことで人気は加速し、社会現象となりました。
なぜ「内側からのキレイ」が求められたのか
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この頃のダイエット観の変化は、時代の空気と密接に結びついています。
一つは、先述のような健康情報の過熱や誤情報を通じて、健康リテラシーの向上が求められるようになったこと。
怪しい情報に振り回されることなく、代謝や体質といった根本から自分を見直す、本質的なアプローチが必要だと考えられるようになりました。
二つ目は「アンチエイジング」という概念の浸透です。
「若々しさ=健康」という考えが広まり、シワやシミといった表面的なケアだけでなく、細胞レベルでの若々しさ、つまり「内側からの美」が強く意識されるようになりました。
そして三つ目は、女性のライフスタイルの多様化です。
仕事や家庭で多忙な日々を送る中で、美しさは「飾るもの」から「自分を支える資本」へと変化。
「自分らしさ」を大切にし、ストレスに負けない健康な心身を保つことが、輝くための必須条件となっていったのですね。
2000年代は自分らしく輝く時代
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2000年代のダイエットは、多様な食事法が登場しただけでなく、人々の価値観そのものが大きく変わった時代だったんですね。
情報に流されず、自分の体と向き合い、「健康美」と「自分らしさ」を追求する。
この時代に生まれた新しい価値観が、現代の私たちのウェルネス志向の根っこになっているのかもしれません。
次回予告:2010年代、ダイエット情報爆発!
2010年代になると、多様化するニーズに合わせてダイエット方法もさらに拡大。
また、スマートフォンの普及によりさらにダイエットが多様化していきます。
「糖質オフ」「酵素ドリンク」「耳つぼダイエット」「体重管理アプリ」…
さらに多様化していくダイエット模様をのぞいていきましょう!